朝日新聞の購読申込ページ 「アダルトサイトで架空請求の疑い 計９億２千万円詐取か」

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朝日新聞の朝刊紙面より「請求画面が繰り返し出る不正なプログラム」

アダルトサイトを閲覧したパソコンを不正なプログラムに感染させ、料金をだまし取ったとして、愛知県警などは３日、東京都目黒区鷹番１丁目の会社役員古尾谷光来容疑者（４０）ら男１１人を不正指令電磁的記録供用と詐欺の疑いで逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。

　サイバー犯罪対策課によると、１１人は昨年７月、パソコンでアダルトサイトを閲覧した愛知県岡崎市の男性（７３）に、料金の支払い義務があると画面で表示するプログラムを実行させて、８万６千円を振り込ませた疑いがある。

　スマートフォン向けにも同様のサイトを開設して同１２月、名古屋市北区の女性（２４）から１７万円をだまし取った疑いもある。１１人は２０１３年以降、約１万人から計約９億２千万円を詐取したとみられるという。

２分ごとに繰り返し請求画面

　摘発されたグループが運営していたとみられる架空請求サイトの一つを今春、記者が動作確認した。

　アダルト動画サイトに似ているが、動画の再生ボタンを押したのに、内容不明のファイルをダウンロードし始めた。パソコンのブラウザーが不審な動作に反応し、実行するかどうかを尋ねる「警告」が出た。だが、サイトには「下の『実行』をクリックすれば簡単に動画が再生されます」と、偽のメッセージが表示され、警告を無視するよう誘導された。

　実行すると「有料アダルトサイトへの登録ありがとうございます」とのメッセージが示された。続いて３日以内に登録料として９万４千円を支払うよう求めてきた。サイトのページを閉じても、２分ごとに同じ画面が現れた。請求画面が繰り返し出る不正なプログラムに感染していた。

　画面には、登録した覚えがない人の問い合わせ先として「専用ダイヤル」の電話番号も付記。焦って電話をした人からも、料金をだまし取る手口だったとみられる。

　不正プログラムに感染させる手口は新しいものではないが、被害に遭う人は後を絶たない。独立行政法人・情報処理推進機構によると、詐欺サイトの誘導に乗らず、ブラウザーの警告機能を無視しなければ被害は簡単に防げる、と注意を呼びかけている。

　国民生活センターも「誤操作だと主張しようとして電話すると、脅すなどしてくる。絶対に連絡せず、連絡してしまってもお金を払わないで」と呼びかけている。

 朝日新聞より引用