朝日新聞の購読申込ページ 「霊長類では初、体細胞クローンのサル誕生 中国のチーム」
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朝日新聞の朝刊紙面より 「ヒトクローン誕生もほぼ実現化」
サルの体細胞から、遺伝的に同じ情報をもつクローン2匹を誕生させることに中国科学院の研究チームが成功した。哺乳類の体細胞クローンは羊や牛などで誕生しているが、霊長類では初めて。ヒトに近いサルのクローンは、医療研究などに役立つとチームは主張している。ただ、クローン人間の誕生に近づくことにもなり、議論を呼びそうだ。
24日付の米科学誌セル電子版で論文を発表する。2匹は「中華」にちなみ、「チョンチョン(中中)」「ホワホワ(華華)」と名付けられた。
研究チームは、カニクイザルの胎児の体細胞から遺伝情報が入った核を取り出し、あらかじめ核を抜いた別のメスの未受精卵に移植。成長を促す特殊な処理を施して代理母となる21匹のメスの子宮に移したところ、6匹が妊娠し、そのうち2匹が生まれた。2匹は生後8週間と6週間のメスで、いずれも健康。核を提供したサルと遺伝的に同じ体細胞クローンと確認されたという。
世界初の哺乳類の体細胞クローンは、1996年に英国で羊の「ドリー」が誕生。マウスや豚、牛などでも報告が相次いだが、霊長類は技術的に難しかった。サルでも、一卵性の双子と似た仕組みで受精卵から作るクローンは90年代に成功していたが、赤ちゃんの元になる生殖細胞ではない体細胞からのクローン誕生は初めて。
研究チームによると、実験は難航し、うまくいったのはサルの胎児の体細胞を使ったときだけだ。ドリーのようにサルの成体の体細胞を使った実験では、代理母42匹から2匹が生まれたが、すぐに死んだという。
今回の体細胞クローンはヒトでも応用できる可能性がある。ただ、実際に試すのは、日本を含む多くの国で法令で禁じられている。
霊長類の卵子は繊細で取り扱いが難しい。核移植を成功しやすくするため、薬剤の工夫をしたところが今回の論文の肝になる。ただ、たくさんの卵子や代理母を利用しており、このような実験は動物愛護に緩い国でないと認められない。日本は動物愛護法に基づく動物実験の審査が徹底しており、同じ実験は容易には容認されないだろう。一方、この技術によって、ヒトクローン誕生がほぼ実現できるとみてよいだろう。研究者は実施すべきでないと分かっているはずだが、死亡した子どもの親がクローンでの復活を願うようになるなど、社会全体への影響があるかもしれない。
朝日新聞より引用